ナカノムラ

ナカノムラの手記

#6 立ち直るために必要なこと

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立ち直るために要した期間は脅威の2週間

前回の記事で私の婚約破棄について触れましたが、今回はそこからどう立ち直ったか説明しますが、私は婚約破棄からなんと2週間で立ち直ることが出来ました。一般的に婚約破棄後のトラウマや心の傷のリカバリには、付き合った期間の半年が必要と言われていますので、2年お付き合いしていた私の場合は本来1年必要になる計算。なので、おおよそ一般的な期間の25倍の速度で持ち直したことになります。

せっかちなあなたに先に答えを挙げておきましょう。それは、感情と結びつく記憶(体験)を出来る限り作成することです。この答えにたどり着けたことは偶然ではありません。しっかり考えて立ち直るためのプランを練りました。それに至るまでの経緯と詳細を記します。

 

回復に必要なものは時間?

失恋や裏切りや挫折、その他様々な心の傷は時間が解決してくれると言われます。時間が経てばそのときの記憶は薄らぎ、思い出すこともなくなり、些細な事がきっかけで記憶からほじくり返されることもなくなると。それは周囲を見渡しても嘘ではないことは大人の皆さんであれば分かるはずです。心の傷の最大の良薬は時間です。時間を掛ければ必ず良くなりますし、完治はしなくとも、時間の進度と比例して症状は治まってゆきます。

ではどのくらいの時間が必要なんでしょうか?時間が解決してくれることは理解していても、実際にその正確な期間がわかっている人は多くないでしょう。先程挙げた、付き合った期間の約半分で復帰というのも、どうも信じられない。というのも、私の周りでは、たった3ヶ月しか付き合っていない彼女のことを、別れてから3年間も引きずった人間が居るからです。彼に欠陥があるとは思えません。むしろ非常に快活で、周りからの人気も信頼も厚い好青年です。

またこのような例もあります。別れたそのほぼ翌日に別の男を作っている女性。この場合は少々ずるいですが、付き合っている段階ですでに他の異性にアプローチをしていたからです。ハッキリ言って特殊な例ではありません。が、要は、人により立ち直るまので期間が大きく異なるということを言いたいのです。

 

時間が経過すると何が起きるのか?

そうなると時間の経過が何をもたらすのかよくわからなくなりませんか?他方では付き合った期間の12倍の期間を要し、他方では即日です。この違いがどこにあるかのかがハッキリすれば、立ち直るためのより確実な方法論を打ち立てることが出来るのではなかろうか。そう私は考えたわけです。

一つ言っておきましょう。私は冷たい人間ではありません。こういう話題では、立ち直りが早ければ早いほど冷たい人間だと判断されてしまいがちです。しかしそうではないのです。別れた翌日に彼氏を作ってしまった女性は全く冷たい人間ではありません。冷たいかどうか、優しいかどうかは関係が無いのです。

論点は何よりも時間です。時間の経過がもたらす治癒の効果をもっと具体的にすべきなのです。性格が優しいとかそうでないとかでは根本的な解決策を見いだせません。性格という概念の性質上、善悪の基準を設けることは出来ません。基準はあくまでも人それぞれであり主観です。もっと客観的な事実、そう、時間にフォーカスをあてるべきです。

時の流れが消し去るものは数多くあります。ものは劣化し人は年老い、野菜はそれらとは比べ物ならない速度で腐敗します。その中の一つに記憶があります。一週間前に食べたものを思い出せますか?直近の食事で何を食べたかはすぐに思い出せることを考えると、時間が記憶を薄くしていく効果は歴然です。であれば、失恋の体験が生々しく思い出せなくなるような行動計画を立てれば、立ち直りは早くなるのではないか?この仮設により、復帰への道が大きく前進しました。

 

時間の経過を効率よく実施する

何のことかわからないと思いますが、時間による記憶の消去を早めたいわけです。ですが、時間は常に一定のリズムを刻み進み続け、早くも遅くもなりません。どうすればよいでしょうか。

では体感では?つまらない時間は長く感じられますが、楽しいときをすごす時間はすぐに終わってしまうように感じられます。どちらも同じ時間軸の中で発生している出来事であるにも関わらず。ということは、やり方によっては時間の経過自体は効率よく処理することができそうだと思いませんか?

楽しい時間を出来るだけ過ごすんじゃないの?と考えたそこのあなた!惜しいです。確かに間違いではありません。体感時間が相対的に早くなる=時間の経過をダイレクトに感じずに済むため、記憶の整理にかかる体感時間が比例して減る、ということですね。もう一度言いますが、これだけでは惜しい。後ひと押し必要です。

それは、記憶の上書きです。

原点に戻りましょう。立ち直らなきゃいけない理由は、失恋の記憶や体験によりいつも辛くなるからです。私の場合は婚約破棄ですから、そのダメージも相応に増しました。だからまず、これらの記憶を奥に追いやるようにしないと、いくら楽しいことをして時間の経過を相対的に早送り出来たとしても、対症療法でしかなく、ふとした瞬間にまたその哀しみがこみ上げてくるのです。哀しみの根本を叩かなくてはいけないのです。

記憶の構造はとても合理的です。必要な情報とそうでない情報を振り分けて、必要でない情報は奥にしまい込みます。家財で表現すると、普段使わないけど取っておこうというものは押入れの奥の方に追いやりますよね?で、その後どうなります?徐々にそこに仕舞ったことすら忘れてしまいませんか?記憶もこれと同じ動きをします。

 

感情がセットになると、記憶に残りやすい

あなたは今までどんなことで涙をし、また、ひと目を気にせず喜びましたか?そのときのことは数年経過しても事実として簡単に思い出すことが出来るはずです。じゃあ感情はどうでしょう?悲しんだり喜んだときの状態に、今すぐに戻れますか?なかなか戻れませんよね。すぐに思い出せるのはこんなことがあったという事実だけ。私はこの仕組を利用しようと思ったんです。

同じように失恋の経験も事実はいつでも思い出せるでしょう。ですが、その際の感情は同時に揺り起こされないようになるはず。実現するためにしたこと。もう答えにたどり着きました。

記憶の上書きをするために必要な記憶は、失恋後に経験する、感情とセットになった強力な体験を作り出すこと。これでした。

 

具体的に取った行動

感情を揺さぶる体験が必要でした。あまりに人を巻き込み過ぎるのは迷惑千万ですので、出来る限り体験を自炊する必要があると感じました。なので、以下のような行動をひたすら取り続けることにしました。

  • 涙が出るような感動的な映画を見る
  • 芸術の素晴らしさや圧倒的な存在感に触れる
  • 友人に了承を取り、思いっきり今の感情を吐露する
  • 行ったことの無い場所で経験したことのないものを見たり感じたりする

主にこういった行動です。見ていただくと感じると思いますが、いわゆる、失恋から立ち直るために取る行動とほぼ合致しているんですね。これには驚きました。自ら理論を積み上げて得た答えが、既に行動ベースでは広く認知されていることに。私のように考え抜くまでもなく、動物的感覚で、記憶の塗替えを実施するんですね、人は。ホントに上手く出来ているなと感じます。

もしあなたが失恋中でなかなか立ち直れないなら、出来るだけ上記の行動を取るのではなく、何よりも優先してください。必須なんですよ、これが。こんな回りくどくなくても復活できる超人も居るんでしょうが、失恋もとい婚約破棄とまでなると、本当に辛いんです。

たかが別れ、されど別れ。世の中にいくらでも異性は転がっていますし、これからどんな素晴らしい出会いが待っているかも分かりません。ならばその可能性を出来るだけ優位に動かすためにも、最速で立ち直って、一刻もはやく、人生を明るく捉えられるようにリカバリすべきです。

この記事が本当に困っている人に届くことを願います。

 

 

おわり