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ナカノムラ

ナカノムラの手記

#37 コールセンターの二大目標を攻略する 〜シナリオ構成を知る〜

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ストレスの強い職場

注:本記事はコールセンターの受電業務について記載している。

コールセンターはストレスの強い職場だ。なぜストレスが強いのかについては、こちらに書いた記事を参照していただきたい。

 

forsociety.hatenablog.com

 

どんな職場でも「〜したくない」とはよく聞く言葉で、珍しくない。しかしコールセンターに関しては事情が少し変わる。とにかく電話を取ることが仕事になる彼ら彼女らには、勝手に席を立つ権利が無い。いつ電話がかかってくるか分からないため、常時待機している必要がある。「〜したくない」のであれば、自分のさじ加減で。というわけにはいかないのだ。

少し席を立ってコーヒーを取りに行きたくても、タバコを吸いたくても、自由に席を立たせてもらえない。離席なるステータスが概ね存在し、しっかりと管理されている。

オフィスで勤務している人に離席の概念は無い。席を立ったサインを立てることはあっても、その回数をデータとして蓄積する会社は稀なはずだ。普通は好きなタイミングでコーヒーを取りに行ったり、タバコを吸ってもいい。しかしコールセンターでは行動を徹底的に管理されてしまう上に、離席の回数が記録として残ってしまう。

自由に席を立つことが許されず監視され続ける環境は、コールセンター業務における大きなストレッサーの一つである。更に、細かな数字による目標値も自ずとプレッシャーとして襲いかかる。

ではその監視から逃れる術は無いのか?残念ながら非常に難しい。というより、無理だろう。こういった監視や管理に耐えられなくなった人から退職していく。コールセンターとはそんな職場だ。

しかし諦めないで欲しい。なんとか出来るはずだ。今回は、電話を取ること目標値の達成を、合わせてコールセンター二大目標と呼び、これらを攻略する方法について書きたい。先に大きな柱となる考え方を伝えよう。それは、シナリオ構成だ。 

 

バランスを取るために

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電話を取っているだけでは目標値の達成は絶対にできない。逆に、目標値だけを追いかけても応対内容の質は悪くなり、結局は目標値が不安定に推移しがちだ。とにかく双方のバランスを取ることが重要になる。

「電話を取りたくない」と、オペレーターはよく発言する。先程も述べたように、コールセンターは電話をしてナンボの世界。電話を取りたくない場合は管理職に昇進するか、我慢するか、もしくは退職するしかない。逆に電話を取ることを苦痛に感じなければ、 高給職のため大変条件の良い職場と感じられるだろう。

電話を取る、それと目標値。この両方を達成しなくてはならない。だからこそ、『開始から修了までのシナリオ構成を先に考えておく』必要がある。

 

シナリオ構成とは 

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当記事内でのシナリオ構成とは、電話が始まってから終わるまでの話題の流れ方を意味する。もっと実務的に言えば、あなたの発言によって構成されるコール全体の流れのことだ。

あなたは電話を取るとき、どんなお客様だろうと毎回想いを馳せるだろうか。おそらく殆どの人はそれを新人の頃に経験している。自分で対応できるお客様だろうかと不安になる。何が起こるか分からない上に、対処方法が分からないからだ。

しかし、慣れてくると徐々にどんな客であるかなど考えもしなくなるはずだ。開口一番に怒鳴られて初めて「ヤな客に当たってしまった」と思うだけだろう。つまり、何が起こるか想定出来る上に自分で対処できる自信があるから、ベテランは不安になったりはしない。

私がこの記事でシナリオ構成が重要だなどと言わなくても、現場で長く働いている人は実は既に実践している。ただ、シナリオ構成が重要だと言葉で認識することはとても大事な過程だと言える。つまり、感覚ではなく理屈で理解すべきなのだ。

 

シナリオの構造と階層を知る

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まずはシナリオの構造を理解しよう。そのために現場では、先輩の応対内容を聞いてみて学ぶ機会が与えられるかもしれない。ただ、この学習方策には落とし穴がある。人それぞれ顔が違うように、声や話し方も違う。他の人が上手くいっている方法が自分にもフィットするとは限らない。だからそのまま真似しようとすると、かえって悪影響を及ぼす。

だからこそ、テンプレートとなるシナリオの構造を知っておく必要がある。先輩の対応をシナリオの構造に照らし合わせると、どの部分が秀でていてどの部分が欠けているのかが分かる。すると、欠けている部分については真似してはいけないと考えられるようになる。

では、どのような業種でも使えるコールセンターのシナリオの構造を記載しよう。参考にしてみて欲しい。

 

①導入(謝辞や問い合わせ内容の確認)

②本人確認

③聴取

④案内(解決までの大筋の流れや解決に至る方法の説明)

⑤締めくくり(謝辞や他に問題が無かったかの確認)

 

概ねこの5段階で考えれば良い。それぞれの中身については割愛する。要は各ステップで何を実施すれば良いのかを事前に把握して欲しい。それこそが『開始から修了までのシナリオ構成を先に考えておく』ことに他ならない。

 

どのようにシナリオを考えるか

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問題はこれで、シナリオの構造が分かったとしても、現場で利用できるまで構成を練り込めない人は多い。だが難しく考えなくても良い。単純に考えてみよう。

客には様々なパターンがある。本当に多種多様なパターンが。それらを全て把握することはまず不可能であり、非効率。私はその全てに対しシナリオを用意すべきだと話しているわけではない。むしろそんな面倒な作業はしてほしくない。

ここは発想を逆転してみよう。あなたのシナリオを先に作成し、それに客を合わせるのだ。問題Aに対してはシナリオAで進みたい、そっちのほうがやりやすいとあなたが望むなら、客にもそうしてもらえばいいのだ。あなたは研修を受けたプロなのだから、多くの場合、客よりも専門知識を有している。だからあなたが手綱を握り、客に行く先を示してやればいい。

シナリオ作成の際に難しく感じる理由は客が一通りではないからだろう。そもそもその発想が間違っている。あなたが主導権を握り、客に道筋を示してやらなくてはならない。もう一度申すがあなたは研修を受けたプロだ。あなたが道を作ってやらないと、素人はどこへ進んでいいか分からずに狼狽し、とんでもない道へ進み自爆する。

しっかりと客に道を示す。これこそがシナリオを事前に考えておくことの双方における最大のメリットだ。

 

すぐに実践して欲しい

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もしこの記事の中身を見てやってみようと思われた方は、すぐに実践をしてみて欲しい。意外と上手くいかないと思うかも知れない。だがそれでいい。シナリオ構成を考え客を導くことは、客の行動をあなたの口頭説明のみで管理することを意味している。難易度はとても高い。が、マスターできれば面白いほどラクになる。

客の動きを電話口の説明のみで動かす方法は様々だ。書き出すとキリが無い。本当はこっちのほうが重要かも知れない。しかしまずはシナリオの重要性を知ってもらいたかった。

あなたのコールセンターでの経験を他の職種でも活かせるようにするためにも、是非くじけずにやり切って欲しい。それには二大目標の安定的な達成は目指すべきだ。シナリオ構成の考え方はその役に立つ。健闘を祈る。

 

 

おわり